日本のカトリック教会での結婚式参列について

                                                    日本のカトリック教会で行われる結婚式に参列するときの作法をまとめてみました。<br><br>☆日本のカトリック教会に特化した内容です☆<br>☆プロテスタント・正教会はおそらく違います☆<br><br>-----持ち物など-----<br>①ご祝儀<br><br>「挙式のみ」「挙式後、披露宴あり」のケースがあると思います。<br>表書き、金額ともに地域の習慣に準じてください。<br>※後述の「-----式の後でのこと-----④披露宴ではなくささやかなパーティー」も<br>併せてご覧下さい。<br><br>【余談】カトリックは外国の宗教だから日本式祝儀は不要?<br><br>ご祝儀は宗教に付随したものではなく、日本の習慣です。<br>神前、仏前、人前の挙式と同じです。<br>祝儀袋もお住まいの地域で使われているものをお使い下さい。<br><br>例外としては、カトリックの結婚式はミサですので<br>たまたま居合わせた人が結婚式としてではなくミサとして参列するのであれば不要です。<br><br>【余談2】ご祝儀は教会に寄付するってホント?<br><br>そんなことを言っている人を知っているので念のために書きますが、<br>絶対にありません。<br>司式代(献金)として支払うことをそのように感じるのかもしれませんが、<br>これは普通の結婚式場に対して会場使用料を支払うのと同じです。<br>金額も事前に確認します。<br>これとは別に司祭へお礼としていくらか包む方もおられますが、任意です。<br>私の知っている範囲だと辞退されているようですが、地域によっては習慣として<br>あるかもしれません。<br><br><br>②服装<br><br>地域の習慣に準じたものであれば、和装・洋装のどちらでも構いません。<br><br>【ベール】<br><br>結婚式でベールを被るのはまずは花嫁さんです。<br>ですが、結婚式もミサであることから稀ではありますが<br>参列しているカトリックの女性信徒が白いベールを被っていることもあります<br>(私は2回ほど見たことがあります)。<br>これは洗礼を受けた者がミサの際に被るものとされているため(必須ではない)で、<br>未信徒もしくは受洗前の方は被りません。<br><br>日本では花嫁衣裳を連想させるものを参列者が身に付けることを非常に嫌うため、<br>たいていは遠慮するようですが、見かけた場合は信仰の証であると理解して頂けると<br>良いのかなと思います。<br><br>ちなみに信徒が被るベールは、肩にかかるくらいの短いものです。<br><br>【ロザリオ・十字架】<br><br>絶対に必要ありません。<br>教会を意識してか、見掛けることが多いのですが、何故でしょうね。<br><br><br>-----式の中でのこと-----<br>③式中のお祈りと聖歌<br><br>式次第と聖歌集(プリントの場合もあり)が配られます。<br><br>【お祈り】<br><br>お祈りの言葉が書いてありますので、周りの人に合わせて唱えて下さい。<br>また、お祈りによっては立ったり座ったりしますので、周りに合わせて下さい<br>(無理そうなら座ったままでも可)。<br><br>【聖歌】<br><br>カトリックのミサは歌が多いです。聖歌集の番号が読み上げられたらそのページを<br>開いてください。これも周りについて歌われると良いと思います。<br>無理そうなら聞いているだけでも構いません。<br><br><br>-----式の後でのこと-----<br><br>今回、このノートを書いたのはここでトラブルに遭遇したからなのです。<br><br>④披露宴ではなくささやかなパーティー<br><br>通常、日本の結婚式では、挙式後に場所を移して披露宴が行われます。<br>参列者も両方に出席することが多く、一般的な豪華な宴を想像されることもあります。<br><br>・挙式後、披露宴会場へ移動<br><br>これは一般的な流れですので、参列者の認識違いはないと思われます。<br><br>・挙式後、教会付属のホールでパーティー<br><br>日本のカトリック教会で、一流ホテル並みの豪華な宴会場を併設しているところは<br>非常に稀だと思います(私は見たことがありません)。<br>レストランも併設しているところであれば、まだ良いのですが、<br>ほとんどは関係者が持ち込みで用意します。<br><br>主催者側がはっきりと「披露宴」と銘打っていれば日本の社会通念に適うパーティー<br>だと思いますが、「式後、教会でささやかなパーティーを」と言っている場合は、<br>ここで認識のズレが生じることがあります。<br><br>私は首都圏在住で1都3県にある教会で行われた結婚式(新郎新婦とも信徒)に<br>何度か出席しましたが、どこも普段は信徒が使っている会議室やホールを飾りつけ、<br>ケータリングサービスで頼んだ料理を並べていました。<br>これは教会のお祝い事としては一般的なのですが、慣れない方だと驚きを隠せない<br>ようです。<br><br>何故こんなことになるかと言うと、ご祝儀の金額に端を発します。<br>私はこれまでご祝儀とは全額お祝いの気持ちだと思っておりましたが、<br>そうではなく披露宴の飲食代+引き出物代と認識されている方が意外と多く、<br>コース料理2万円+お土産5千円だから少し多めに3万円包むとされるようです。<br>そこへ、唐揚げやサンドウィッチの盛り合わせを出されたら、激怒される方も<br>おられるわけです。<br>情報誌やマナー本を確認したところ、確かにそのような原価計算がされているものが<br>いくつかあり、勉強不足を実感しました。<br><br>念のため申し添えますと、式後のパーティーは新郎新婦が別途手配するもので、<br>内容も新郎新婦側が決めることです。教会側からは会場設営や配膳などの手伝いを<br>する信徒を何人か出すくらいです(これはボランティアです)。<br><br>ほとんどの教会では、施設的に2万円のコース料理を提供することは不可能です。<br>招待客全員が教会でのパーティーというものに慣れている場合は良いのですが、<br>そうではない方がおられる場合は、事前にいわゆる披露宴ではないこと、もしくは<br>挙式のみ(式後に軽食準備があるのでお時間が許せばお立ち寄り下さい)などと<br>伝えておくとスムーズなのではないかと思いました。<br><br>