コールマン(Coleman)のケロ化 その3

                                                    コールマンの燃焼器具をケロ化する方法には、前回のようにジェネレーターを変更する事で、空気と気化燃料の混合比を変える(一次エアー量に対し燃料の量を変える)他に、二次エアー量を変える方法があります。今回はケロシンを燃焼させた場合、エアー不足による不完全燃焼を、二次エアーを増やす事で補おうとしたものです。<br><br>ケロ化 その3 (#413H)<br><br>コールマンの代表的なツーバーナーをケロ化することは、私の一つの大きな目標でした。<br>キャンプ用燃料を考えた場合、コストや安全面、安定性を考えるとケロシン燃料がベストと考えていたからです。<br>実際、ケロ化に成功後、コールマンのケロ化ランタンとケロ化ツーバーナーはキャンプ道具の中心として活躍してくれています。ケロ化ツーバーナーもすでに5年以上の使用実績を積み、実用に耐えうる改造と思っています。<br><br>改造点<br><br>メイン、及びサブバーナーのバナーリングの追加<br><br><br>#413Hのバーナーリングは、メイン3段、サブ3段です。<br>これをケロ化のためにメイン7段、サブ5段へ増やしました。<br>メインの7段はジェネレーターと接触する高さになりますので、これ以上増やすことは不可能です。またバーナーリングを止めるネジは長さが足りなくなるので、若干長いネジをホームセンターなどで調達する必要があります。<br>#413Hのバーナーリングは#508Aや#533、さらに90年代のガスツーバーナーの一部と部品がいっしょです。パーツとして注文ができますし、古い製品から部品取りができます。<br><br>改造前<br><br>*黄色い炎があがり、煤が出る。<br><br>*炎が大きくなったり小さくなったりと不安定<br><br>改造後<br><br>*炎の先が黄色みを帯びるが根元はブルーフレームになる。(メイン)<br><br>*ブルーフレームになる。(サブ)<br><br>*ガソリンと同様、とろ火から最大火力までの火力調整ができる。<br><br>*安定燃焼するようになる。<br>&nbsp;


問題点

*入念にプレヒートする必要がある。プレヒートに失敗して液体のケロシンを噴出してしまうとバーナー直下のマニホールドにケロシンが溜まり引火すると黄色い炎と煤を出すため、溜まったケロシンを取り除くなど面倒な処理をしなければならなくなる。

*メインバーナーの火力がガソリン以上に大きくなる。火力調整出来るようになるまで最大火力でアイドリングが必要。

*実験機が一台のみの結果なため、すべての#413で同様の結果を得られるかは不明。場合によってはバーナーリングの段数を調整する必要がある。


#414について

#414については実験しておりません。ネット上でノーマルのままなんとか燃焼している個体もあるようですが、やはり#413H同様黄色い炎が上がり煤がでるという不完全燃焼してしまう場合が多いようです。
しかし、バーナーリングの段数を増やすことでケロ化可能と考えます。

#424、#425Fについて

上記モデルについても同様の手法がとれますが、増やす事が可能な段数内で安定燃焼出来るかどうかは実験していないため不明です。


注意

コールマンの燃焼器具に指定外燃料を使用することは、コールマンが禁止警鐘している危険行為です。

上記の結果は必ずしもすべての#413Hに対して同じ結果を保証するものではありませんし、上記のモデルに対してケロシンを使用するよう推奨しているわけでもありません。またどのような結果に対しても当方では責任は持ちません。試す場合はあくまで自己責任の上でお願い致します。

上記の安定燃焼とは個人的な感想です。#413Hはガソリンを燃焼させるために最適なセッティングがとられています。安定燃焼しているように見えてもCO(一酸化炭素)量が増えていたりNOx(窒素酸化物)が増えている可能性があります。そしてそのような燃焼はジェネレーターの寿命を縮めるになるかもしれませんことをご承知ください。