11/23(土)ごちそうさん あらすじ

                                                    <p>二人して、西門家流考えるポーズで、対策を練るめ以子と希子。「・・と言ったところで、お姉さんが聞いてくれるわけないだろうし。」「う~ん。」希子もいい案が浮かばない。「お姉さんの顔、潰すわけにもいかないし。」</p>

 

明日の見合いに備え、久しぶりに帰宅し、着物に着替えた悠太郎も考えるポーズ。「悠太郎さん。」め以子の呼びかけに「はい。」と我に返る。「お仕事大変なんですか?」「明日の夕方にはとんぼ返りですけど、何とか」「明日のことなんだけどね・・・・。あ、緊張するなって!じゃあ、御飯の支度しますね。」言うと悠太郎を巻き込んでしまうからと、話を変えて、洗濯物を手に部屋を出ため以子。「私が、粗相(そそう)するしかないか。」

 

翌日、倉田が中央に、上座に見合い相手の両親・相手、西門家側には悠太郎・和枝・希子が顔を合わせる。「・・・お姉さんの和枝さん、であちらが末の妹さんの希子さん。」ずっとうつむいたままの希子。「希子、ご挨拶は?」と和枝が促し、悠太郎も「希子。」と声をかける。「すいません、あがってもうて。」と和枝が取り繕う。「いや~、えらいこと隠者者(いんじゃもん)とは聞いてましたけど、ホンマなんですね。」と三島の息子が褒め言葉とも言えないような発言。「すいません。奥手なもので。」と和枝。口が立つ嫁はやっかいだ、ありがたいご縁だ、と三島の母親は希子のことが気に入っている様子。

しかし、三島の母に出した湯飲み茶碗はあちこち飲み口が欠けまくっている。「このお茶碗危のうおまっせ。」すいませんと謝る和枝。待ってましたとばかりに「ごめん!換えるね!」とめ以子がドタバタ、座に割ってはいる。「ああ、虫が入ってまんがな。」と三島の父親。「あんさん、何やってはんの!」和枝も怒っている。「あ、ごめんなさい。それも換えますね。」三島の湯飲みをひっくり返し「熱!」ドタバタと騒ぎになる。和枝がこれで拭くようにと懐からハンカチを取り出しめ以子に渡すと「ごめん、これで拭いといて。」と三島の息子に渡し、茶碗を台所に戻そうとする際も希子の湯飲みにつまづいたり。め以子が出て行った後「元気がええ子やなあ。」と取りなす倉田。三島の母が「おなごし(女中)さん、代えた方がよろしいのでは。」というと悠太郎が「おなごしちゃいます。僕の家内でして。」和枝が「しきたりでしてな、嫁に1年間おなごしをしてもろうてましてん。」と。「ほなら、あの方いずれ親戚に・・・」絶句する三島の母。「今日は何やあがってるようで。いつもはホンマようでけた子ぉで。」と取りなす和枝。フスマ越しに聞いていため以子は「何で今日だけ褒めるの~」と計画通りに進まなくて渋い顔。出かけようと階段を下りてきた静がその様子を見る。「お茶の神様、お塩の神様、ごめんなさい。」と念じつつ、山盛りの塩を急須に入れようとしたところへ、台所へ来た静が「あんた何してんの?お茶に塩入れてんの?」仕方なく事情を説明するめ以子。

 

なかなか茶が出てこない為、様子を見てこようと言う話になる。「あの・・うち」希子がか細く言うと「あんさんが抜けてどないしますの。」と和枝が様子を見に来る。うつむく希子に悠太郎が「どないかしたんか、希子?」と声をかける。「ううん。」うつむき泣き出しそうな希子。

 

「水くさいなあ。そうならそうと言うてくれたらええのに。和枝ちゃんの顔潰すなんておもろいやないか。」とにっこり笑う静。その会話を和枝が立ち聞き。「だから言わなかったんです!お姉さんはお姉さんなりに希子ちゃんの事考えてやってるんだし。」そこへ和枝が登場。お茶の用意をと慌てるめ以子に、お茶はいいから掛け軸を探すのを手伝うてくだはるか?と尋ねる。「ほな、まあせいぜいおきばりやす~。」と静は出かけていった。

 

掛け軸を探しに蔵へめ以子を連れて行く。あめ色の変わった掛け軸との指示で、蔵の中を「あめ色、あめ色」と唱えながら探していると、ガシャン。「え?」蔵の中に閉じ込められた。「お姉さん、開けて下さい!お姉さん。」

 

め以子を閉じ込めた和枝は自ら皆に配膳を行う。「ほう、吉祥ですか。」と相手方。「お好きやと聞いてましたんで。」と和枝。「お姉さん、手づからやって頂いてすいません。」と相手方の奥様。「いえ~、不手際ばかりで・・。どうぞ。」と皆に箸を進めるよう、促す。

悠太郎は「め以子は?」と和枝に尋ねた。「寝かせた。熱があったみたいで、そいでおかしかったみたいやわ。」と答える和枝。「そうですか。」と言いつつ、疑いの眼差しで和枝を見る悠太郎。その頃め以子は、見合いが終わる前に何とかしなければと、上の方に柵が付いている明かり取りの窓の部分から脱出を試みるが、足場が崩れ、転落 。どさどさ散らばった荷物の中の1枚の写真に気づく。薄明かりの中でその写真を確認する。

 

誰かが勝手口から侵入してくる。そして台所の酒瓶と水なすに注目。

 

料理に舌鼓うっているところ、相手方が希子がうつむいたままで「希子はん、全然手ぇつけてへんけど?」と気にする。「胸が一杯やもんなあ。」と和枝がフォロー。「希子、何かあったんか?」と悠太郎も心配する。「うち・・・」か細く声を発し、希子がやっと顔を上げ、和枝・悠太郎の方に顔を向けた。「うち・・うちは、うちのようなもんは三島さんのような立派なお家にはふさわしくないんやないかって・・。」泣き出しそうに震えた声でそう告げた。「ああ、嫌やわ、この子緊張して。」と和枝が取り繕おうとする。「そうやなくて・・」希子は言葉を続けようとするが、相手から「ええわ。ええ子やなあ。」と逆に気に入られてしまった模様。その見合い相手の母も「今時こんな控えめなお嬢さん居てへんわ。」と感動している。「うちは何のとりえも・・・」泣き出しそうな希子、そこへ突然フスマが、がらっと開き「ごめん」手に持った水なすを振りかざし「なすって~」と帽子を被り、泥酔し、ご機嫌の捨蔵が乱入。一同驚く、特に西門家の動揺が激しい。「正蔵はん、戻ってきましたんでっか。」倉田も腰を抜かさんばかりに驚いている。「知りません!ホンマになんで!」ろうばいした和枝が叫ぶ。「出て行って下さい!」悠太郎が捨蔵=正蔵に言う。「本日は・・」捨蔵=正蔵が見合い相手側に挨拶をしようとするが、「出てけ!」と引っ張る悠太郎。激しく抵抗する捨蔵=正蔵。【以後、ややこしいので、め以子が呼んでいるように<師匠>と表記します。】「おい、父親に向こうて『出ていけ!』はないやろう!せっかく戻って来たんやないかい。」座の中央に腰を据える師匠。相手方が「お父様ってお亡くなりになっていたのでは?」と恐る恐る確認する。「え?死んだことになっとりましたんですかいな、わて?なんとまあ、ひどい話でんな。」と見合い相手の親の膳からとっくりを頂戴し、そのまま飲み干す。悠太郎が「出てけって!」師匠の左手足を引っ張るが、抵抗され、力負けする。師匠は「いや~あのな・・いや、これ、あの早速で何でございますけれども。」と見合い相手の両親の肩を抱き「10円貸して貰えまへんやろか?」唖然とする一同「いや、ホント手詰まりで。こなしてな、息子も娘も小遣いもくれまへんのんや。」再び悠太郎が中央に引き戻す。「あの、5円、5円でもよろしいわ。」そう言うと「うお!」と突然胸を押さえ倒れ込んだかと思えば「おえ~おえ~」一同凍り付く。

 

「すんまへん、本当にすんまへんでした。」倉田・悠太郎・和枝が玄関先で三島一家に深くお辞儀しながら見送っていると、静が帰ってきた。すれ違いざま静もぺこりと頭を下げ、駆け寄ってくる。「倉田さん。」と言って悠太郎は深く一礼。「ああ、ええわ、わしがなんとかするさかい。」と倉田。「えらいことしてしもうて。」と和枝も謝る。「ええがな、ええがな和枝ちゃん、頭あげて。」「どないしたん?」と静は尋ねるが、誰も答えようとしない。静は座敷に急ぎ様子を見に行く。膳が広がり、散らかったままの座敷、その中央に師匠が大の字になっていびきかいて爆睡中。希子は心ここにあらずという状態で、座り込んだまま。「いや・・・そっ・・・いや・・えっ」状況が理解出来ず、静は玄関まで行くと、表から戻ってきた和枝とばったり。「あ、あれは何で?」という静に「知らんがな。」眉間にしわが寄る和枝。「和枝ちゃんがよんだんか?」「知りますかいな。」「ほな、誰が・・・」静の言葉に、みるみる和枝の顔が変わる。和枝は大急ぎで蔵を開けた。「あんさんがあの男よばはったんか!」め以子は蔵の中で見つけた写真を手にしたまま「あの・・お父さんって亡くなられてるんですよね?・・・私、この人のこと、知ってるんですけど?」め以子が手にしている写真・・・イスに腰掛けた静と隣には捨蔵=正蔵師匠が立って居るツーショット写真だった。

その時悠太郎は表で考え込んでいた。

 

ついにめ以子は西門家の本当の歴史を、この家に起こった出来事の核心を知る事になる。

※隠者者・・・・一般社会との関係を絶ち、生活する人のこと。近代では、一般社会から離れた生活を送っているものや社会的行事に参加していないものを指して使われる。 故に

家にこもりがちで大人しい希子のことをそう表現したのかな?

 

来週は「君をあいス」桜子と室井が大阪に!希子が歌う!焼氷登場。め以子が「離縁します」と宣言!?また色々と問題の起こる西門家になりそうです。